◆内海聖史 Uchiumi Satoshi  果てしなく続く「色」の可能性との闘い

彼の絵は、その場に行って見ないとほとんど意味をなさないと思われる。 だからまだ写真やWEBでしか見てない私になんら述べることはない。 おわり。

なんていう乱暴な突き放しは、ますますアートへの間口を遠ざけるだけなので、少し自分なりに紹介すると、彼の作品の特徴は、
1.同系色の濃い色で1つのキャンバスを使うことが多い 
2.とても大きな絵を描くことが多い
3.見る人の立ち位置や、視点をイメージしたり、限定したりする
と言った感じなので、特に2と3によってその場に行かないとなんともならない。 おわり。

と、言うものちょっともったいないので、最後にさらに彼に興味を持った方は、彼のブログをご参照いただきたい、と伝えて終わりたい。 彼の日常考えていることや、個展情報(今回の「風景ルルル」の裏側も少しあります)なども日記にひそんでいます。ただ、ご本人は観る人に先入観を持ってほしくないので、ブログはあくまで「選択肢」であるとのこと。 本当に、おわり。


◆展示を見て&ご本人に話を聞いて◆

「作品と見る人の間の空間や、展示空間も全て含めて作品である」と言う彼の言葉はとても印象的でした。それは、彼が常に、展示空間に合わせて自らの作品の見せ方を考え、表現することを大切にする姿勢に現れています。

今回の展示では、それが大変よく現れていて、3面全体がガラス張りの展示スペースに、大小の作品(1つのキャンバスがほぼ1つ系統の色の点でできている)が整然と配置され、上側はガラスの枠をはみ出しており、色の世界がどこまでも続いていくかのような、圧倒的な空間が生み出されていました。

試しに、すいているときに真ん中のイスに座って、前左右に埋め尽くされた色の世界の中目を閉じてみると、その真っ暗闇の向こうに、まぶた一つを隔てて美しい色の世界があることに歓喜さえ覚えます。そして、目を開けたときは、おいしい料理を食べているときのように、美しい色を目で食べてしまうのです。

<プロフィール> 1977  茨城県生まれ
1997  多摩美術大学校友会奨学生
1998  日本交通財団瀧冨士奨学生 
2002  多摩美術大学大学院美術研究科修了
2003  第6回 資生堂ADSP選出       第18回 ホルベイン・スカラシップ奨学生
2007  神山アーティストインレジデンス

<要チェック!WEBサイト>
+ご本人のブログ (作品の裏側が知りたい方はどうぞ)  http://uchiuminfo.exblog.jp/
+JDNギャラリーでの紹介 (作品写真×10、評論家コメ ント)  http://www.japandesign.ne.jp/GALLERY/NOW/uchiumisatoshi/
+タグボート (アート購入できます)  http://www.japandesign.ne.jp/GALLERY/NOW/uchiumisatoshi/
+ex-chamber museumの紹介 (作品写真・展示レポート)  http://ex-chamber.seesaa.net/article/105779449.html

「風景ルルル 〜私のソトガワとのかかわりかた〜」 アーティスト一覧

◆鈴木理策 Suzuki Risaku  自然の声が聞こえる写真 
◆ブライアン.アルフレッド Brian Alfred 911を通して覚醒した映像作家
◆内海聖史 Uchiumi Satoshi  果てしなく続く「色」の可能性との闘い
◆柳澤顕  Yanagisawa Akira  最善の方法、それはCGだった
◆高木紗恵子 Takagi Saeko 見たこともない美しい世界
◆小西真奈 Konishi Mana 途方もなく寂しくて、美しい
◆照屋勇賢  Teruya Yuken?モノに内在する意味を創造する
◆佐々木加奈子 Sasaki Kanako 過去の悲劇に関わり続ける勇気
草薙すくえあ トップに戻る
Copyright(C)kusasuku.,LTD. All rights reserved