草薙すくえあ　Mの多事爽論　第九回コラム

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Mの多事爽論

コラム (第9回）

　　まるっちコラム・「スローフード」

　「スローフード」とは、文字通り「おいしい食事をゆっくりとろう！それも楽しく！」というスローガンです。

　今年は「日本におけるイタリア年」で、
イタリアのライフスタイルにあこがれる日本人へのメッセージとして紹介され、
同時に日本人のライフスタイルを見直してみようよ、と言う動きもあります。

　ですが、私としましては「スローフード」はファッションとしてだけでなく、
新時代を生きる日本人の目標として定着させるべきだと強く思っております。

　　「吉牛」「朝マック」「コンビニ弁当」・・・街を歩けば、
いつでもすぐに食事にありつける、現代日本の「食」の風景。

　早い！　安い！　うまい！　

これが、今の日本の食生活の三大価値観です。

先進国、経済大国日本を支える事に忙殺されている今の日本人は、
自らの食生活については思考停止した状態で、貧しい食環境に何の疑問も抱かない。
よって「スローフード」なんて言う言葉も内側から生まれてくるはずもない。

　ですが、家族、友人が思い思いの時間を過ごすランチ、ディナーの時間が持てず、
「ゆっくり流れ」、「食事が楽しく、おいしくとれる」というライフスタイルが、
どこかヘ行ってしまった今、「スローフード」は必要とされている「癒し」ではないでしょうか。

　そもそも、時代の速さについていけている人間とは、何かを犠牲にしているように思えてなりません。
　何事も効率的に、素早くこなしてしまわなくてはならないと言う価値観が、

「食事をおいしく、楽しく食べる」と言う

もっともシンプルで大切な行為を犠牲にしてしまっています。
皆さんは自分の食生活、あるいは「食」を通じたライフスタイルに疑問を感じませんか？

　日本人は「スローフード」をファッションとしてでもいいから、
それを経験する事が必要でしょう。そしてそれをきっかけにして、
その必要性を後世に　伝えていければ何か変わるのでは？と、
今回のテーマには使命感すら感じてしまいます。

marucchi

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