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ヴァーチャルリアリティーと言う言葉が世に出て随分たちました。「仮想現実」と言う訳語が示すとおり、これは高度のコンピューター技術の発達が可能にした「人工的な現実」の事です。例えば、TVゲームではあたかも自分がその世界の住人になったかようにゲームの世界の中で様々な行動ができます。最近出た『ファイナルファンタジーXT』ではゲームの中であるキャラクターとなり、遠い所にいる他人のキャラクターとコミュニケーションがとれ、また、しばらく前に流行った『ときめきメモリアル』では、高校生となって高校生活の恋を疑似体験できます。

 これらの現実と仮想が入り乱れる事態をどう感じますか? 仮想の楽しさに何の疑いももたない人、仮想=偽物と判断して毛嫌いする人、両者をうまくとり入れたい人、そしてどうでもいいと考える人…いろんな人がいると思います。
 そこで、今回はちょっとつっこんで考えて、そもそも「現実」とは何か、と言う問いを立ててみる事で問題の本質を追おうと思います。
 
 裕福になった日本のような国では、精神世界・自意識の問題が、日々いかに食べて行くかと言う問題よりも重要になって来ています。たとえば、会った事のない友達とメールを交換したり、シミュレーションゲームの戦争で勝ったり、ドラマの悲劇の主人公に一喜一憂する事が大変重要な事であったり、その為に自由な時間を得たかったりします。

 生きる上での最重要課題を現実とするのなら、そんないわゆる仮想の出来事ですら、心の中で大きな位置を占めるとなるとれっきとした現実です。そして、身の回りの事や、自分の住んでいる地域の事などは興味もないし、最重要課題からは遠く離れてしまいました。まわりの事など知らなくともあまり日常生活に問題はないし、昔のように助け合わなくとも生きていけるからです。
   
 しかし、本当に地域は自分が生きるということに無関係なのでしょうか? 朝起きて一歩出れば「近所」と言う地元(地域)がいつもの風景を投げかけてくる。スーパーで買い出しをしたり、身体を壊した時にはお医者さんへ行き、たまには心を癒しに公園へ散歩をしたりします。そこには自分と同じ地域に住む人々が同じように歩いたり働いたり休んだりしています。見慣れた風景のあちこちにこの空間を育む自然や歴史が刻まれ、列記として存在しています。そしていつかこの地域を去る時にはその全てが愛しく感じられる事でしょう。

 

 地元・地域とは、生きる事と密接に結びつく最も近い「場所」と言う名の「現実」です。「場所」の問題が徐々に薄れつつある今、一度立ち止まって地域を振り返る意義を考えてみませんか? 何故なら、私たちが今いるこの場所がもしなかったら、私たちはどこでもない「場所」でフワフワと漂う事になりかねません。存在自体が不可能になるのです。
 「場所」は健康とか空気のようになくなる事はありません。なくなりかけて気づく大切さではないのです。だから、たまにこうして自発的に今ここにある「地元」を考え直してみる事が大切になってくるのではないでしょうか。 
 
 これから10回くらいに分けて様々な視点から「地元を知る意味」について考えて行こうと思います。日常の経験やロンドン留学の体験などから独自の思想まで幅広く取り上げ、興味深いコラムをつくりあげて行こうかと思いますので、どうかよろしくお願いします。その向こうに「草薙すくえあ」の願いを感じ取っていただければ幸いです。ご意見ご感想はどんなものでも構いませんので、草薙すくえあの掲示板かメールアドレスまでお願いいたします。 それでは本年も皆さんと草薙にとって良い年でありますように。

ジョニー


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