静鉄草薙駅前にある美味しいパン屋さんを訪ねました。
そのパン屋さんは“ピスコ”というお店で、今年(2006年)4月3日にリニューアルオープンしました。ご主人はもともとこの場所で17年間「バンデロール」としてパンを作り続けていたので、再開を心待ちにしていた人も多かったのでは?
朝6時、ピスコの1日が始まります。パン作りはご主人が一人でやっていますが、開店前の準備には、授業前の県大生アルバイトを中心にお店を手伝っています。お店に出すパンの種類はその日によって変わりますが、季節感を大切にした商品が次々に生まれます。
「もの作りが好きなんです」とおっしゃるご主人ですが、長年パンという生き物と向き合ってきた証として、日々の変化にうまく対応し、しかもそれを楽しむ術を身に付けているように感じました。特に「生地が余ってもいろいろアレンジできるし、それが売れることもあるんです」との言葉が印象的でした。
またパン屋でありながら、夏には地元農家のおばあさんが作ったトマト・茄子・胡瓜・冬瓜などの野菜、冬には漬物なども販売しています。実はここにもご主人の想いが表れていました。それは、現代の‘食’環境では見失われがちな「地産地消」という考え方を実践していきたいというものです。このアイディアは、草薙地域で細々と農家をしているおばあさんの作物が余っていることをヒントに、新鮮なうちに地元の人に食べてもらえるようにと思いついたものでした。いろいろと話しを聞いているうちに、ご主人が目指しているのは地域密着型のお店なんだということを強く感じました。
さらには、県大生を中心としたアルバイトの人たちにも温かい眼差しで社会勉強の場を提供していました。そのせいか、働く彼女らの姿がとても素敵で思わずカメラを向けてしまいました。
ピスコに並ぶパンはあんパンやコロッケパン、食パンのような馴染みのものから、人気の高いデニッシュパン、季節感のあるパン、フランスパンなど様々な種類のものが並んでいます。最近では、これまでフランスパンを食べたことのなかったおばあさんが、お店で勧められてから買っていくようになったエピソードもあるとか。季節感を大事にし、楽しみながら作られるピスコのパン。人それぞれ好みは違いますが、きっと好みのパンが見つかるはずです。
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