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『歴史、文化、日常、人の心に伝わる文章』
山本ちよさん
草バトン5人めの今回は、文芸活動に励みながら、郷土史の研究している山本ちよさんにお話を伺いました。前回紹介した吉川治郎さんとは、共に吉川の歴史を探り、伝える活動を続けている間柄。
山本さんが吉川の歴史を研究するきっかけとなったのが、山口県岩国市への訪問でした。もともと岩国は、関が原の戦いで手柄をたてた吉川氏一族が、徳川家康より城主に任命された地。実際に岩国を訪問して山本さんが感じたのは、‘岩国の人たちの駿河の国に寄せる思いの強さ’でした。またその時に、岩国で歴史・文化を伝える活動を行っている、じゃげな会会長・新庄菊子さんから、「駿河の国から一族が岩国へ赴くことになった経緯」について書いて欲しいとの依頼が。そこで、山本さんは持ち前の研究心や親しみのある文章力を発揮し、『駿河の星』という物語にまとめました。その後、この物語を岩国のじゃげな会が一冊の本にし、1997年に出版したところ予想以上に大きな反響が。岩国の人にとっては、先祖を知る大事な資料となり、さらには私達地元に住む人々にとっても、地域の歴史に興味を持つきっかけを与えてくれたのです。さらには歴史に対する知識を深めることが人とのつながりに発展し、岩国と駿河吉川会の交流、草薙地域の歴史研究の交流と新たな輪を生み出しました。
このような山本さんの活躍を事前に知って臨んだ今回の取材。しかし、いろいろと話が進むにつれて、話題は幼い頃の話、兄弟の話(ちなみに山本さんは9人兄弟の6番目)、子育ての話、44歳で通った通信制の高校の話、お孫さんの話へ。そして驚いたのは、そのどれもが昨日あったことのように生き生きと話される姿。実は山本さん、以前から日々感じたことを自然と文章にしていて、ある新聞社の投稿コラムの常連でもあるそう。そこからは、山本さんのオリジナリティあふれる感性豊かな描写力が至る所に。また、話がパソコンの話題に及ぶと、
「71歳くらいからパソコンを始めて、カナ入力で文章を書けるようになりました。パソコンだと文章の推敲が便利ですね。」
とおっしゃる山本さん。新しいことにチャレンジし続ける、75歳。これからも、あふれる感性は着実に言葉になって伝えられていくことでしょう。
取材日:2007年5月29日
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