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左が井川扇凧、右が平成19年の干支「いのしし凧」
『凧作りの楽しみを伝えたい』
日本の凧の会 会員 浅井 博さん
伝統ある井川扇凧や地元にゆかりのあるユニークな凧を制作している浅井博さん。浅井さんが凧と出会ったのは、昭和58年頃。当時、有度公民館館長をしていた浅井さんは、公民館の凧教室でその楽しさを知り、退職後は趣味として本格的に凧作りに没頭。「あくまでも趣味としてやってきたから」と言いますが、作り続けて20年近くになる今となっては、その腕は職人技。7.5畳の凧作り工房には、所狭しとこれまでに制作した凧や資料の数々が収められています。
もし浅井さんが凧作りを始めていなかったら・・井川扇凧が復元されることは、なかったかもしれません。「駿河凧の会」の会長をしていた頃、作り手がいなくなってしまった井川扇凧の復元話が浅井さんのもとへ届きます。苦心の末、ついに浅井さんによって復元された井川扇凧が大空を舞ったのです。
また、浅井さんが作る凧にはユニークなものがたくさんあります。サッカー凧に始まり、次郎長凧、羽衣凧、龍勢凧、さらには片側だけで90cmもある‘かもめ立体凧’などもあります。特に注目したいのは、浅井さんの作るサッカー凧には、バランス取りのための長いシッポは付いていないところ。それでも揚げることができるのは、浅井さんの試行錯誤の日々があったからこそ。
そんな浅井さんですが、今では幼稚園や小学校で凧先生としての一面も。竹ひごを、切り開いたビニール製買い物袋に貼り付け・・身近な素材を使って簡単に作る方法を伝えることで、凧作りがより身近なものに。それと同時に、モノを大切にする浅井さんのメッセージが込められているように感じられます。工房の壁には、幼稚園児や小学生からのお礼の寄せ書きが。尋ねると「これは宝物です」と満面の笑みで答えてくれました。浅井さんの創作意欲の源はここにあるのかもしれません。
取材日:2006年12月10日
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